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愛に燃えるブロガーになる。

東京に江戸城を建設する「意味」ーー文化保守のためのTOKYO

これから書くことは、もし実現したら、こういう捉え方(もしくは、「意味の復活」)をするかもしれないという程度に読んでもらえたらと思う。

 

現在、江戸城を再建しようとしている<認定NPO法人江戸城天守を再建する会」>という団体が存在しているのはご存知だろうか。(詳しくはこちらの記事

これが実現したら、東京という都市の意味合いがずいぶん変わってくるのではないかと想定している。つまり、江戸(=東京)には、徳川家康以前の歴史がない(もちろん、庶民、農民は住んでいただろうが、「文化」としての歴史において)ため、およそ400年間の歴史があるはずが、どうも前近代(明治以前)と近代(明治以後)で切断されているのではないか、という印象がぼくには感じられるのだ。また、東京では、明治以後の文化を守ることこそが「保守」となっているため、本来の東京においての「保守」が分かりにくくなっているということでも同時にある。それが、江戸城の再建によって、約400年という「意味」が出始めて、その約400年こそが、文化としての「保守」になるのでないだろうか。

ぼくがこのブログで強調したいのは、東京にはもちろん江戸時代があったということであり、江戸城の再建が実現したとするなら、下記にあたる「観光スポット」にも「文化の歴史」の意味が復活してくるのでないだろうか。少し分かりにくくなっているが、要するに下記の「観光スポット」を、「断片的な歴史」ではなく、「連続の歴史」に解釈ができるようになるのでないかと考えられるのだ。では、その「観光スポット」を順とか関係なく、まことに勝手に、挙げていく候。

 

神田明神

→江戸時代以前からある神道の神社である。相対的に某神社の意味が弱まるのではないだろうか。神田明神内にある資料館には、江戸時代の町の地図があった(ように思われる。記憶が定かでなく、申し訳ない)。ちなみに、鏡、鳥居は江戸城(現、皇居)の方角に向いている。

 

日光東照宮

言わずもがなではあるが、徳川家康公が御祭神となっている。東京にはないが、こちらも江戸城(現、皇居)の方角に向いているため、江戸とは切ってはきれないと思う。

 

湯島聖堂

リンク先にあるように、幕府直轄の学校だった場所である。

 

東京大学の赤門

リンク先を読んでもらえば分かるが、加賀藩前田家の門である。いまの「偏差値教育」と違い、東大が歴史と伝統が感じられる学びの場となるのでないだろうか。(エリート教育とは縁がない、ぼくより。)

 

津波が来たことを知らせている碑(東京の下町にある)

津波てんでんこ』の著書のP.13に下記のように記載してある。

1791(寛政3)年に発生した「高潮つなみ」の後、幕府によって建てられた「浪除碑」によるもの。東京の下町一帯は歴史的に高潮つなみの危険地帯である。

 

・落語

無印都市の社会学』(P.260)によれば(この著書を読んで知ったのでこちらから引用しておく)、17世紀後半に京都・大坂・江戸で同時発生的に生まれたとある。その後、19世紀後半になって、江戸と大坂で寄席興行がされるようになったのが、今に至る。

 

・歌舞伎

リンク先によれば、江戸時代以後らしい。詳しくはぼくも知らないので、興味があれば勉強をしてみてはいかがだろうか。

 

豊島屋本店

居酒屋の誕生』に「酒を安く居酒させて評判を呼ぶ酒屋が現われた。」(P.26)と書かれてあり、ここから現在の居酒屋の原型となるものが始まったとのこと。

(リンク先のHPに書かれてあるお酒、おいしそうですね。ぼくも、今度飲みに行きたい!)

 

と、挙げればキリがない(思い出したり、新たに発見したら、このブログに追記していく予定)が、特に神田周辺にある湯島聖堂と東大の赤門が前近代と近代の接続箇所になっているのがよく分かる。

これを機会に、東京には400年の歴史があるということを知り、その「歴史をつないでいく」こと、「本当」に守るべき象徴はなんなのか、東京において「文化保守」は江戸以後から考える必要があるのではないか、などをいま一度考えてみたらどうだろうか。

江戸城が再建されたら「本当の意味」(経済的な「都会」という意味ではなく、文化的な「都市」として)で、世界的な視点に立った「TOKYO」になるのでないかと願って。

 

 

 

愛とは、壊すことではなく、

「ともにつくり、ともに守り、ともに見つめていく」

ことなのかもしれない。

by.やなブクロ

 

 

太田道灌という人物が1457年に江戸城を建設したらしく、歴史は「ここからスタート」としてもいいのかもしれません。(今後の課題)いずれにしても、東京には明治以前があったので、そこからの「文化」を視野にいれる必要があるという主張のブログには変わりませんので、上記文章は変更しません。(2015年2月20日に追記)

※豊島屋本店のリンクを追加した(2015年7月29日に追記)